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設定の出し惜しみは損にならない

設定を一生懸命作ってしまうとどうしても苦労した分、自分の努力を見てもらいたくなります。

だからこそ、本編の中に関係のない無駄な設定が描かれてしまう事もよくありますよね。

 

例えば恋愛小説で、主人公の女性は同じ部署の上司に恋をしてしまったようなストーリーの場合。
そういった話であるのに、なぜか途中から友人の弟の経歴の話が入ったりしてはまずいですよね。

ストーリーに関係のない話はできるだけ書かないでおく方が無難です。

設定は自分の胸の奥にそっと隠しておきましょう。

誰にも見せずに大切にしまっておく。 しかしそれは無駄にはなりません。

先ほどの恋愛小説の話で言うならば、

主人公は昔、何か辛い体験をして以来、男性に対して抵抗を持っていたという設定があったとします。
しかしそれは「私、実は…」と口にしてしまえば、そこでただの説明台詞に変わってしまいます。

 

そっと隠しておくのです。

 

しかし、いざクライマックスで相手の上司と本格的な関係になった時、
彼女はきっとその体験のせいで、逃げる事を選ぶでしょう。
その時上司は考えます。「彼女に昔、何かあったのだろうか…」と。

こうして話は膨らんで行きます。

 

設定があるのに書いていない。それでも、ストーリーが自然とその「隠れた設定」を思わぬ形で見せてくれる事が、小説の世界ではよく起こります。

設定は無理をして見せなくとも、自然とにじむように見えてきます。焦らずそっと隠してみましょう。