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ストーリーの創り方 ~7つのステップで組み立てるストーリー構築方法~

 

さて、今回は小説を初めて書きたい、書き始めて間もない方へ向けた、「ストーリーの創り方のコツ」についてです。

ストーリー創りというのは、本当に人それぞれですので、「これが絶対正しい!」という方法はありません。
天才的にストーリーが沸いてくる方もいれば、論理的に組み立てるという方もおられます。この方法なら面白くなるというノウハウもありませんが、やはり「こう書いたら、わりと上手くできる」という方法があるのも確かです。

 

ここに書く内容もあくまで、管理人が個人的に使っている方法ではありますが、初めて書きたいという方のご参考になれれば幸いです。

 

初めて小説を書く時のストーリー構築法

 

 

<ステップ1> :まずはスタートとゴールを決める

物語には、当然ですが始まりと終わりがあります。

世の中には「ゴールを決めずに書き始める」という書き方もありますが、個人的にはあまりオススメはしていません。
というのも、どうしても後半になる程、矛盾やゴリ押しが出てきてしまって、伏線の回収も出来ないまま、無理やり完結させた感じの小説になってしまうからなのですね。

 

そのため、まずはやはり「ゴールとスタート」。これが大切です。

 

例えば、ドラクエのような話ですと、
「勇者が旅に出る →魔王を倒す」のような、スタートとゴールがあります。

恋愛物なら、
「出会いがある →恋人になる」という流れです。

スポーツ物なら
「初心者が入部する →全国優勝する」のような流れでしょうか。

 

<ステップ2> :他にはあまりない「特色」を入れる

 

次に大切なのは、その作品のセールスポイントとなる特色です。

単純に、剣と魔法を使える勇者が魔王を倒したり、普通の女の子が普通に彼氏を見つける話には、あまり大きな魅力がありませんよね。
やはり他の作品とは一味違う「何か」が大切です。

それは多くの場合、主人公の特色になります。
その主人公が普通とはちょっと違う何かを持っている、それゆえに起きる出来事が、物語の中心になるという事ですね。

ただ天才的というだけですと、あまりにもサクセスストーリーになってしまいますので、なるべく少しネガティブなものを入れる方が良いかと思います。

 

〔特色の例〕

  • 〔勇者物〕物凄く人見知りで、会話もろくに出来ない勇者
  • 〔恋愛物〕あまりにも天才すぎて、普段からいじめられている女の子
  • 〔スポーツ物〕体力はまるでないが、他人の考えがすごく読めるサッカー選手

 

<ステップ3> :苦悩の時期を書く

 

元々できる人が、ただ一直線に上昇していって最後に成功するというのは、ストーリーとしてやはり面白くは、なりにくいものです。
物語を盛り上げようと思うと、ストーリーの前半には、それなりの苦労もなければ、最後の成功がやってきた時に感動も得られません。

 

例えるなら、「天才が普通に勉強して、いい成績を取り続けて、最終話で全国1位を取った」という話が、どう面白いのかと言われると、確かに微妙ですよね…。

やはり「最初は全然ダメだったけれど、出会いと努力と何かのキッカケがあって、爆発的に伸びた」という話の方が、ストーリーとしては盛り上がります。

 

ここでいう「苦悩の時期」というのは、先ほどステップ2で設定した特長のネガティブな部分が現れていると、非常にスムーズな流れになります。

 

〔苦悩の時期の例〕

  • 〔勇者物〕人見知りすぎて仲間が出来ない時期
  • 〔恋愛物〕いじめられている毎日
  • 〔スポーツ物〕体力はないので活躍できない日々

<ステップ4> :最初の転機を作る

 

先ほどの苦悩の時期を脱出する、一つ目のキッカケとなるエピソードですね。
ここから主人公が生き生きと動き始めるという、本当の意味でのストーリーの始まりになる大切な部分です。

 

ここがストーリーの今後の方向性をほとんど決めてしまう、重要なポイントになります。
基本的にここの転機で見つけた「何か」を中心にして、今後の物語が進むからです。

多くの場合、自分を理解してくれる仲間を見つけたり、恩師から大きな気付きとなる事を言われて考えが変わったり、自分の才能に目覚めたりする形ですね。

自分とは正反対の性格の仲間や味方を出すなら、タイミングとしてはここです。
なるべくストーリーの前半のウチに済ませたい部分です。

 

  • 〔勇者物〕物凄くお喋りでチャラチャラした男が仲間になり、しぶしぶ一緒に旅する事になる。
  • 〔恋愛物〕同じようにいじめられていた暗い男子がある日キレた。そして自分を守ってくれた。そこで仲良くなり、気になり始める。
  • 〔スポーツ物〕コーチが自分の「読みの精度の高さ」を見抜いて、一軍に引き上げてくれた。一軍の個性強いメンバーとの出会い。

 

この後は中盤くらいまで、このステップ4で出来たエピソードの続きを、書いていく形になるかと思います。
そこをどれだけ面白く出来るかは、やはりブレない範囲でどれだけアイデアを出していけるかにかかってきます。

 

<ステップ5> :行き詰まりを作る

 

ステップ4で決まった方向性である程度の活躍や、生き生きしたエピソードが続いた後は、やはりそれが行き詰るポイントが必要です。

ここが第二の転機となります。

 

「今までのままではいけない、自分が変わらなければ」と決心する、あるいは追い詰められる場面という事ですね。
これがあると、物語がダラダラした物から、急にキュッと引き締まった物へと変わります。

 

  • 〔勇者物〕仲間が増えて順調に冒険が進んでいたのに、ある日突然、仲違いをしてチームが解散になった。
  • 〔恋愛物〕せっかく仲良くなった男子がいじめを苦に休学する事になった。自分はまた一人になった。
  • 〔スポーツ物〕自分と全く同じ力を持った敵が現れ、完全に自分が封じられ、絶体絶命の状態になる。

 

物語の流れを変えてしまうような、大きな環境の変化や、強いライバルなどを出すなら、タイミングとしてはここが良いかと思います。

 

<ステップ6> :二度目の大きな転機を作る

 

ここからが、ストーリーの終盤に向かう大きな山場となります。
要は、今までのやり方(成功例)を捨てて、全く違う方法や環境へ挑戦するという場面ですね。

 

その過程で、大きな苦悩や、失う物もあります。また、今までの成功例を捨てる訳ですから、全く初めての事への挑戦や、周りの反対、上手くいかない時期、それでも行くんだという覚悟、革新的な発見など、色んな盛り上がる要素がここにギュッと濃縮されます。

 

  • 〔勇者物〕自分が引いていてはダメだと自覚し、自分が先頭に立つ決心をする。人々の反対を押し切り、巨大な敵に単身で向かっていく。
  • 〔恋愛物〕この環境にいてはいけない、挑戦しなければ変わらないと心に決める。海外への留学へ挑戦する。
  • 〔スポーツ物〕追い詰められた状況で、自分が他人の顔色ばかり見て生きてきた事に気付く。自分が最も嫌っていた「傲慢なプレースタイル」で戦うことを決める。

 

ここでの決意や挑戦が、そのままストーリーのクライマックスまでそのままつながっていく形となります。
物語の山場はまさにこの挑戦の直後にやってきます。

 

<ステップ7> :価値観の変化やトラウマ、過去の苦い思い出などを織り込む

 

ステップの1から6で出来上がった大まかな流れに、さらに「人間らしさ」を入れるために、主人公の心の変化を入れる必要があります。

 

それがステップ6の決心の部分とつながります。
その時、単に「主人公は決心した」的な書き方ですと、あまり読み手の共感は得られません。

やはり主人公が過去に苦労した事、主人公がそれを苦手だと思ったり避けたりし始めた過去の出来事を振り返るシーンが必要です。
そうして主人公の過去を知った上でクライマックスの挑戦を見る事で、読者はより共感して入り込む事が出来ます。

 

そのための、「過去のフラッシュバック」や「自分の苦い過去の克服」などをステップ6の前後に入れ込みましょう。

 

  • 〔勇者物〕両親に捨てられて育ち、人と話せない自分になった過去のフラッシュバック
  • 〔恋愛物〕世界へ出たいと思っていた子供の頃の夢を思い出す。それを諦めた自分への怒りに気付く。
  • 〔スポーツ物〕他人を傷つけてしまった過去の出来事と向き合う。そして、「今はもう違うんだ」と自覚する。

 

よく物語の後半で、いきなり過去の回想シーンが始まる作品をよく見かけるかと思いますが、それが正にこの形です。
過去を知る事で、今まさに決意をしようとしている主人公の背景がわかり、より一層の共感を呼べるという方法ですね。

 

その過去への振り返りを済ませた上で、ステップ6の挑戦があり、その結果、ステップ1で決めた「ゴール」へと突き進んでいくという流れになります。

 

 

■ストーリー構築法 まとめ■

 

物語の大きな流れをどう作るか。今回はそれに焦点を当てて、あくまで一つの方法として書いてみました。

もちろんこれだけでは、細かい部分が書き足りませんし、伏線やサブエピソードもたくさん必要です。
しかし、大きな流れが決まっていないままに色々なエピソードを盛り込んでしまうと、どうしても作品としてブレてしまう事がよくあります。

 

まずはこういった方法で、大きな流れや枠組みを完成させて、その範囲内で、細かい部分を作りこんでいくと、ブレない作品になるかと思います。

本当に初めて小説を書かれる方向けに、なるべく簡単な形でまとめてみたストーリー構築法ですがいかがでしたでしょうか。

あなたの創作のお役に立つ事が出来ましたら、本当に幸いに思います。